全数把握簡略化 負担減も「対象外」支援に苦心

産経ニュース

新型コロナウイルス感染者の全数把握簡略化を巡っては現在、宮城、茨城、三重、鳥取、佐賀、長崎の6県が先行して運用している。いずれも、業務の負担軽減に効果を発揮しているとみる一方、発生届の対象外となった感染者へのフォローには神経を使っている。

2日から発生届の対象を65歳以上の高齢者や妊婦などに限定した宮城県。これにより、発生届の提出が2割程度に絞られ、担当者は「医療機関の負担が減少した」と説明する。

対象外の感染者が宿泊療養や生活支援物資を希望する場合は自らネットで申し込み、体調悪化時は県が設置した「陽性者サポートセンター」に相談する。療養証明書の発行は中止し、代わりに診療明細書などを提示するよう案内している。

「陽性者登録や電話相談窓口に関しては既存の機能があり、速やかな立ち上げにつながった」と担当者。「先行例として問題なくできることを示すことができた」と語る。

茨城県は、医療機関の負担軽減に加え、医療機関からファクスで送られた情報を国の情報共有システム「HER-SYS(ハーシス)」に代理入力する保健所の業務が減少した利点も挙げる。療養証明書の発行のほか、自宅療養者への食糧支援も中止したが、県の担当者は「想定以上に苦情などがなく、非常に円滑に進んでいる」と分析する。

佐賀県では、ネットで「県陽性者登録センター」に登録すると支援物資や宿泊療養に関する案内が届き、希望者にはLINE(ライン)を通じた健康観察を実施している。「対象外の人も見捨てず、今まで通りの支援を行うことを前提に構築した」と県健康福祉政策課の福井香月課長。療養証明書の発行も継続した。

感染者側には「対象外」になる不安もあるようだ。

鳥取県では発生届の見直しに合わせ、希望者に健康観察や療養支援を行う「陽性者コンタクトセンター」の運用を開始。その結果、2~5日に確認された感染者の97・4%が登録した。今後は職員の負担を軽減するため、聞き取りや登録などの外部委託を検討している。

県新型コロナウイルス感染症対策総合調整課の飯野秀樹課長補佐は「軽症でも行政に見てもらいたい気持ちがあるのではないか」と指摘。「全ての感染者に支援、というのも一つのスタンス。地域の実情に合わせた形にしていくのがいいと思う」と強調した。(深津響)

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