辺野古移設、法廷闘争長期化か 政府、粛々と工事推進

産経ニュース
沖縄県知事選から一夜明け、自身の再選を報じる新聞を手にする玉城デニー氏=12日午前、那覇市
沖縄県知事選から一夜明け、自身の再選を報じる新聞を手にする玉城デニー氏=12日午前、那覇市

11日投開票された沖縄県知事選で、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古移設に反対する玉城デニー氏が再選した。県は引き続き法廷闘争に力を入れる構えをみせるが、政府は普天間の早期返還と日米同盟の抑止力維持を合わせて図るため、移設に向けた工事を粛々と進める方針だ。

「日米同盟の抑止力維持と普天間飛行場の危険性除去を考え合わせたとき、辺野古移設が唯一の解決策だ。着実に工事を進めていくことこそが普天間飛行場の一日も早い全面返還を実現し、危険性を除去することにつながる」

松野博一官房長官は12日の記者会見でこう述べ、移設の方針を堅持する考えを重ねて示した。「普天間飛行場が固定化され、危険なまま置き去りにされることは絶対に避けなければならない。これは地元との共通認識だ」とも強調した。

政府は移設を容認した仲井真弘多(ひろかず)知事時代の平成25年に、県から辺野古沿岸部の埋め立て承認を得た。しかし、26年の知事選で移設反対派の翁長雄志氏が当選すると、県は態度を硬化。27年に翁長氏が承認を取り消した。30年の前回知事選で当選した玉城氏も翁長氏の路線を引き継ぎ、政府との対決姿勢を強めている。

玉城氏は11日夜、再選を受け、「反対の民意は1ミリもぶれていない」と記者団に語り、移設工事の阻止に向けた取り組みを強化する姿勢をみせた。

玉城氏の切り札は、翁長県政以来続けてきた法廷闘争だ。県は今年8月、工事海域の軟弱地盤改良の設計変更申請を不承認とした県の処分を取り消した国を相手に2件の訴訟を提起したが、近く新たな訴訟を提起する準備も進めている。

玉城氏の再選により、法廷闘争のさらなる長期化も予想される。岸田文雄首相は12日、官邸で自民党の森山裕選対委員長と会談し、「沖縄県民の理解をいただいて(移設を)進めてきているが、今後もその努力をしていかなければならない」と語った。

国と県との対立の長期化は、沖縄の経済振興策にも影響が出る可能性がある。政府は仲井真県政下で沖縄振興予算として約3500億円を計上したが、翁長県政になると減額し、今年度は10年ぶりに3千億円を下回った。今回の知事選で敗れた佐喜真(さきま)淳氏は、普天間返還の実現と3500億円以上の振興予算獲得を打ち出していた。

政府は振興予算と基地問題への対応は連動しないとの立場を取る。松野氏も記者会見で「強い沖縄経済の実現に向けしっかりと振興策を推進していきたい」と述べたが、増額に転じる要素がないのが実情だ。(石鍋圭)

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