宗教団体の反社会的行為、グレーゾーンに線引きを 東京大の島薗進名誉教授

産経ニュース
島薗進・東京大名誉教授(本人提供)
島薗進・東京大名誉教授(本人提供)

世界平和統一家庭連合(旧統一教会)を巡る問題に関連し、宗教団体の反社会的行為を日本の現行法で取り締まることは可能なのか。カルト規制のための新法は必要なのか。専門家は大前提として、宗教を理由に目を背けてきたグレーゾーンを排除し、明確な判断基準を設ける必要性を訴える。

東京大の島薗進名誉教授によると、戦後の日本では米国にならう形で宗教が自由化され、仏教や神道、神仏習合など多様な宗教が併存してきた。その自由さが無関心さにつながり、「変な団体であろうと目くじらを立てないできた」(島薗氏)。結果的に、反社会性の強い宗教でもはびこる素地が生まれたという。

日本の宗教法人法には、解散命令の規定があるが、適用事例は凶悪事件を起こしたオウム真理教などに限られる。島薗氏は「これまでは宗教法人というある種の特権を無条件に保持させてきた」と指摘。民事訴訟に繰り返し敗訴している場合などには、法人格の適性を問う必要があるとする。

旧統一教会を巡る霊感商法トラブルでは、団体側に信者らをだます意思があったことなどを証明するのは難しいのが現状で、島薗氏は「グレーゾーンとされる部分を脅迫罪や詐欺罪と認定できるようにすべき」と訴える。

一方、解散命令の要件を具体的に定めるよう見直すのは容易ではない。島薗氏はカルトの定義付けを「難しい」としながらも、「違法行為や人権侵害を多数行っている」「閉鎖的であったり、攻撃的であったりする」といった点を挙げる。

海外では学校の授業で「宗教」を学ぶ場もあるといい、島薗氏は「カルトに汚染されないようにする必要がある」とリテラシー教育の重要性を説いた。

(吉沢智美)

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