誤報告 自殺防げず 大阪府警、虚偽把握も公表遅れ 高槻殺害 

産経ニュース
高井凜容疑者(本人のインスタグラムから)
高井凜容疑者(本人のインスタグラムから)

大阪府高槻市の資産家女性を保険金目的で殺害したとして殺人容疑などで再逮捕された高井(旧姓・松田)凜(りん)容疑者(28)が大阪府警福島署の留置施設で自殺した問題で、府警本部は7日、署の誤報告と本部の虚偽説明を公表した。自殺の予兆という重要な情報が、府警内で適切に共有されておらず、府警の対応に批判が集まりそうだ。

「連携不足があり、断片的な内容しか伝わっていなかった」。7日、府警本部留置管理課の渕田れい子課長はこう釈明した。自殺を示唆した便箋の内容が共有されなかった重大なミスは、福島署留置管理課の係長による誤った報告に端を発した可能性が高いという。

府警によると、福島署が便箋の内容を把握したのは8月30日未明。家族に宛てて「先に逝きます」など自殺を示唆する記載があり、報告を受けた署長は同日午前、事件の捜査本部と府警本部の留置管理課に報告するよう同署の留置管理課長に指示した。

捜査本部には留置管理課長が、府警本部留置管理課には同署課長の指示を受けた係長がそれぞれ電話で報告。課長が捜査本部に自殺をほのめかしていると報告した一方、係長は「両親への感謝の言葉を記載している」と伝えていた。

報告を受けた本部留置管理課の課長補佐は便箋が遺書かもしれないと疑い、係長に再度電話をかけ、便箋の内容や、居室での様子に自殺をうかがわせるものがないかを確認。係長は便箋の原本に目を通していたにもかかわらず「ない」と回答していた。渕田課長は「内容が伝わっていれば、自殺を防げた可能性がある」と述べた。

係長が自殺を示唆する内容を把握しながら本部に誤った報告をしたことに、調査チームは「不可解な点がある」(府警幹部)と判断。係長の聴取を続けているが、聴取のたびに説明が変わるといい、最終的な結論は出ていないという。

一方、本部留置管理課は凜容疑者が自殺を図った1日と翌2日、計4回にわたって報道陣に説明。説明を担当した同課ナンバー2の調査官は、誤った説明や虚偽の発言を重ねていた。

自殺をほのめかす便箋の内容を1日昼過ぎに課内全体で把握しながら、調査官は同日夕も「自殺の予兆はない」とした説明を維持。実際には自身も1日昼過ぎに便箋の写しを読んでいたが、翌2日に説明を訂正する際、「課員を福島署に派遣して調べる中で1日夜以降に判明し、私自身は2日未明に把握した」とつじつまを合わせるために噓をついたという。

説明を受けた報道各社の記事を読んだ渕田課長が3日に問いただすと虚偽説明を認めたため、5日に報道対応の業務から調査官を外したという。一方、同課も虚偽説明を把握しながら4日後の7日まで説明の訂正を行っておらず、渕田課長は「タイミングを計りかねていた」と釈明。「正確な内容をお伝えすることができなかったことについておわびする」と謝罪した。


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