プロボクシングの55・8キロ契約10回戦が3日、東京・後楽園ホールで行われた。WBO世界スーパーバンタム級12位の赤穂亮(36)=横浜光=が、世界挑戦経験者で日本ボクシングコミッション未公認の元IBO世界スーパーフライ級王者、エドリン・ダプドン(36)=フィリピン=に1回2分47秒KO勝ち。連勝を13に伸ばした。
立ち上がりは左ジャブで相手との距離をはかり、時折左フックを強打。大きいアッパーも見せると、接近戦からの離れ際で左フックがクリーンヒット。ダプドンは膝をついたまま10カウントを聞いた。「フィニッシュの感触はそんなになかったが、効いたと思った。前半KOは狙っていなかったけど、いい流れがきたのでいった」と試合を振り返った。
4月に後楽園ホールで闘った、前戦のスーパーバンタム級8回戦では「42戦やってきて一番体調が悪かった」と調整に失敗し、中川麦茶(33)=一力=に3-0で判定勝ちしたが、内容は良くなかった。試合の3日後に第4子となる長男の桜虎(おうが)くんが誕生し、約2カ月休養することを考えていた。
しかし、4月下旬に親交があり、尊敬する元世界5階級制覇王者で、WBC世界バンタム級王者だったノニト・ドネア(39)=フィリピン=から、WBA、IBF統一王者だった井上尚弥(29)=大橋=との6月の3団体統一戦に向けたスパーリングパートナーに指名され、予定より早く再始動した。「試合が急に決まっても、だから良かった」とドネアに感謝し、大いに刺激を受けた。