コロナ禍転機「身近な暮らしのデジタル化担いたい」

産経ニュース
若年者ものづくり競技大会の銅メダルを満足そうに見つめる高杉康太さん(八並朋昌撮影)
若年者ものづくり競技大会の銅メダルを満足そうに見つめる高杉康太さん(八並朋昌撮影)

若年者ものづくり競技大会で銅賞 秋田県大館市 高杉康太さん(19)

「コロナ禍を機に加速する身近な生活のデジタル化に貢献したいんです」

中央職業能力開発協会と厚生労働省が、7月に広島県で開いた第17回若年者ものづくり競技大会の電子回路組み立て部門で銅賞に輝いた。大会は就労前の若者の技能向上をめざすもので、旋盤や造園、ウェブデザインなど15部門で計340人が技を競った。

「組み込みのはんだ付けが緊張して手が震え、減点対象となる余分なはんだを付けてしまったんです」

電子回路組み立て部門の課題は、縦13センチ、横15センチほどの基板に約30個の部品を組み込み、音や色、文字、通信などマイコン制御プログラムを作成すること。

「途中からいつもの感覚を取り戻せましたが、まさか銅賞を獲得できるとは本当にびっくりでした」

2年に在学する大館市の秋田職業能力開発短期大学校(秋田職能短大)の指導教員から、同部門は近年、首都圏に強豪がひしめくと聞かされていた。同校は第8回大会で2位、第9回で3位になっており、激戦の中で母校の歴史もつないだのだ。

「全国大会銅賞で自分の技術に自信が持てました」と、満足そうにメダルを見つめる。来春には宮城県栗原市にある系列の東北職業能力開発大学校(東北能開大)に進学する。

「もう2年間、情報システム技術の応用課程を学びます。企業とも共同して、より実用的な技術開発に挑戦します。コロナ禍もあってビジネス面だけでなく、身近な日常の暮らしでもIT(情報技術)やAI(人工知能)などデジタル化が求められていますよね。その一翼を担って、人々を笑顔にしたいんです」

大館市の自宅に共働きの両親、社会人になった3歳上の姉と4人暮らし。地元中学から県立大館桂桜高に進んでしばらくは、ラーメン屋を夢見た。若者を中心にラーメンは空前のブームになっており、実際に有名ラーメン店でインターンシップも経験した。

「自分が精魂込めて作ったラーメンで、人々を〝おいしい!〟と笑顔にできれば、それ以上のやりがいはないと思っていたんです」

だが、新型コロナウイルス感染拡大で日常生活が激変して「新しい日常」が叫ばれるようになった。

「人々の笑顔を生み出す方法は、ほかにもあるのではないか。新しい日常としてのデジタル化を進めることで、より多くの笑顔を生み出せるのではないかと考えたんです」

これまで、そして進学しても地方都市での暮らしだが、ものづくりに都会と地方の格差はない。「都会ではざわめきや雑踏で気付けなかったり見失ったりするものが多いと思う。不便な面があっても自分に素直に向き合い、穏やかに過ごせる地方の暮らしが好きです」と、とびっきりの笑顔を見せる。(八並朋昌)

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