今年もゾクリ タクシーで行く心霊スポット巡礼ツアー

産経ニュース
これまで心霊現象が多く発生しているというトンネル=横浜市
これまで心霊現象が多く発生しているというトンネル=横浜市

横浜市に本社を置くタクシー会社「三和交通」は、タクシーを使ったユニークな仕掛けを数多く手がける「タクシー会社らしからぬ会社」として知られている。そのなかで最も大きな話題をさらってきたのが、夏の恒例ともなった「タクシーで行く心霊スポット巡礼ツアー」だ。毎年趣向を変えて回を重ね、8回目となる今回は産経新聞もその迫力に息をのんだ。一方、心霊現象を追求するあまりか、実際に〝説明のつかない事態〟に直面した人々も…。ツアーの様子を交えながら、ひとときの「涼」をお届けする。

ツアーは営業所を構える1都2県で実施され、横浜にある本社営業所は3コースを用意している。今回、産経新聞はそのなかでも悪夢を意味する「ナイトメア」コースに挑戦した。

霊感の強い友人が…

タクシーは新横浜駅発着で所要時間は約3時間。ドライバー兼ガイドは、入社5年目で昨年から心霊ツアーを担当している布野佑貴さん(27)にお願いした。心霊スポットに向かう車中でも「去年、乗務を終えた直後に霊感の強い友人に会ったら『背中におじいさんがいるよ』といわれました」などといきなり〝パンチの効いた〟コメントが飛び出し、心臓が高鳴る。

まずやってきたのは市内にある短いトンネルで、すぐ目の前には斎場がある。ここはしばしば〝出る〟ことで知られるといい、例えばこんな話があるそうだ。

《深夜、乗務社員が街で女性客を乗せ、斎場まで行くよう指示された。女性の顔は長い髪で覆われ、表情はうかがえない。車はしばらく走ったのち、トンネルを抜けて斎場前に停車。乗務社員は料金2800円を支払って下車した女性を見届けようと、バックミラーに目をやったが、さっきまでの姿はどこにもない。さらに営業所に戻ってその日の売り上げを数えていると、どうしても2800円だけ足りないのだった》

そう聞くと、このトンネルがこの世と〝異界〟をつなぐ存在のようにも思えてくる。この日は夜になっても気温が下がらず蒸し暑かったが、車を降りてトンネルの壁に触れてみると、なんだか不自然なほどひんやりとしている…ような気がした。

車外で怪しさを体感

タクシーが再び走り出し、細い路地を抜けていくと小さな墓地の前で停車した。布野さんが客席のドアを開け、「この先に小さな神社がありますので、行ってみてください」とうながす。そして「その神社からは、深夜になると謎の老女が飛び出してきて坂を信じられない速度で駆け下りていく様子が目撃されています」と断言するのだ。

そういわれては見に行くしかあるまい。手渡された懐中電灯を照らしながら暗い夜道を歩く。このツアー、参加者はタクシーに乗ったままではなく、心霊スポットでは外に出てその空気感を確かめる時間が設けられているのが最大の特徴といえる。ほどなくして着いた神社の左右には、切れ長の目をしたキツネの像が置かれていた。この二体が夜な夜な老女に化けて坂を駆けているのだろうか…。

いくつかのスポットをめぐり、最後に向かったのが市内にある「閉鎖された道路」だった。正確にいえば徒歩で入ることは可能だが、車両の進入は禁止されている。その理由というのが「だいぶ以前の話になりますが、ここで速度をオーバーしたオートバイによる事故が続発したそうです。そのため、車両は入れなくなったのですが、亡くなったオートバイ乗りの霊は今でも出るといわれています」と布野さん。

道の両隣は夏草に覆われ、自動車道路だったころを示す標識が時折、現れる。そして道を歩き切ったそこにあったのは…。

必ずおはらいを受け

実はツアーの申し込み受け付けは7月14日までで終了し、8月の現在は抽選で選ばれた40組がドキドキの3時間を楽しんでいる。そのためネタバレにつながる詳細は避けるが、最後のシーンは非常に驚かされた。

しかし、気になることがないでもない。これだけ熱心に心霊現象を追い求めているうちに〝ホンモノ〟が現れるようなことはないのだろうか。広報担当者は「実は…」といってスタッフ3人で深夜、コースの下見に出た折のことをポツリと振り返り始めた。

「そのコースの途中にはカーテンもかかっていない空き家があったのですが、スタッフの一人が突然、『部屋の中に鬼瓦が見える!』と。エッと思ってほかの2人も目を向けると確かに暗闇にヌ~ッと鬼瓦が浮かび上がっていたんです。しかし、日中行ってみるとやはり何もない。3人が3人とも見えたものが、存在しないというのはあまりに不気味でした」

そうしたこともあり、「背中におじいさん」がいたという布野さんも含め、心霊スポット巡礼ツアーに従事した乗務社員と使用された車両は毎年、必ずおはらいを受けることになっているのだとか。広報担当者は「再来年の10回記念に向けて、今後もさらに充実を図ります」と抱負を語っている。参加希望者は来年、ぜひ。

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