過疎の街、舌戦は「猛暑」 千葉・勝浦市長選に新人5人

産経ニュース

土屋元(はじめ)市長の死去に伴う千葉県勝浦市長選が21日告示され、新人5人が立候補した。勝浦市は今夏、110年以上、猛暑日がないとして話題になった。一方で人口1万6227人(6月末現在)と過疎が進む。関東の市では最少だ。街の人口減少問題への対応を最大の争点に28日の投開票日に向け、熱い舌戦が始まった。

出馬したのは、いずれも無所属新人で、届け出順に元市議の照川由美子氏(70)、元市議の鈴木克己氏(68)、元市議の黒川民雄氏(60)、元市議の磯野典正氏(48)、元自動車整備工の大沢章雄氏(56)。

大沢氏はポスター掲示などの選挙活動はしないという。実質、市議経験者4人の選挙戦で観光・商業振興策や地域経済の活性化などで激しい論戦が繰り広げられそうだ。

20日現在の選挙人名簿登録者数は1万4657人。


主な候補の訴え


照川由美子氏

勝浦市墨名(とな)の事務所で開いた出陣式には、地元市議や支援者ら100人ほどが駆け付けた。

第一声で、土屋市長と週に1度、語り合っていたとした上で、「市議7年でまちづくりを一生懸命やってきた」と強調。議員として子育て支援に力を入れてきたが、福祉に教育の視点を入れることができなかったとして、当選したら「4年かけて仕組みを作っていく」と話した。

人口流出が続く現状については「人と人が結び付く仕組みをどう作るかが私の大きな課題」として、子育て支援の一本化や企業誘致などを訴えた。

鈴木克己氏

勝浦市植野の選挙事務所で行われた出陣式には県議や地元市議らが駆け付けた。

上総興津駅前の遊説では「勝浦は、まだまだポテンシャルが高いと実感している」と強調した。その後、市中心部でマイクを握った際には「私と直接対話をしながら、この街を作り上げていこう」と呼び掛けた。

市職員33年間に続けて市議3期も務めた。公約として、新型コロナウイルス対策の充実や、伝統があり、有名な「勝浦朝市」と連携した観光施設の具体化、スポーツ拠点の整備やSDGsの精神を生かしたまちづくりの推進などを掲げる。 黒川民雄氏

勝浦市墨名の交差点で出陣式を行った。土屋市長の急逝を惜しんだ上で「政治、行政、社会福祉が停滞してはならない」と出馬の理由を説明。市議7期の経験をふまえ、観光や商工業の活性化、子育て支援の強化による人口流出の食い止め、農林水産業の振興などを強調した。そして、「これまでの経験と、培ってきた人脈で、勝浦市を元気な街にしていく」と訴えた。

同市などが選挙区の自民党の森英介衆院議員、同党の県選出参院議員らが祝電を寄せた。市と災害協定を結ぶ静岡県伊東市の市長が応援に駆け付けた。

磯野典正氏

勝浦市小松野で出陣式を行い、県議や地元市議、近隣の町長らの応援を受けながら遊説に出発した。午後には市中心部での第一声で「行政も稼ぐ力をつけないといけない」と訴えた。

市の人口減少に危機感を抱く。「日曜日も閑散とした商店街。これが現実だ」と強調。IT企業の誘致などを念頭に「まずは人が来るまちづくり。それを柱に教育や福祉、産業などをつなげる」とした。

さらに「市長になったら霞が関に飛んでいき、国にどんどんアプローチしていく」と、若さや行動力をアピールした。

市長選に出馬するため、4氏が議員を辞職したことに伴う市議補選(欠員4)も21日告示された。新人4氏が立候補し、無投票で初当選した。

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