詐欺のターゲットも変わりつつある。山形県警は7月、40代の公務員男性が、マッチングアプリ経由で外国人の女を名乗る人物らから投資話を持ちかけられ、暗号資産(仮想通貨)約6700万円相当をだまし取られたと発表した。男性は女から「一歩一歩教えてあげる」などと投資に詳しいと語る男を紹介され、「この市場は紙幣製造機になる」などと説明されたという。
国際ロマンス詐欺の被害者を取材しているジャーナリストの奥窪優木氏は「女性が被害に遭う手口が浸透したことで、最近は中高年の独身男性を狙う手口が多い。ある程度の貯金があり、パパ活など下心で出会い系を利用する人も少なくないからだ。独身の場合、だまされたと気づいても周囲に相談できず、被害届を出さないこともあるようだ」と指摘する。
被害を防ぐポイントとして、奥窪氏は「不自然なほど積極的にメッセージを送ってくるが、急な電話を嫌がる相手には要注意だ。ボイスチェンジャーを使ったり女性スタッフを呼び出したりしている可能性がある」と助言する。
前出の三上氏は「ネット上で見知らぬ相手からカネにまつわる誘いを持ちかけられたら全て詐欺を疑うべきだ」と強調した。