アスレチックス1-5エンゼルス(9日、オークランド)米大リーグ、エンゼルスの大谷翔平投手(28)がアスレチックス戦で10勝目を挙げ、1918年のベーブ・ルース(当時レッドソックス)以来、104年ぶりとなる2桁勝利と2桁本塁打を達成した。ルースの孫、トム・スティーブンス氏(69)が本紙の取材に応じ、記録達成を祝福。さらに、ルースもクリアできなかった二刀流としてのさらなる偉業へ、エールを送った。(取材構成・丹羽政善通信員)
大谷選手、2桁勝利おめでとう。今年は引っ越しなど、いろいろ忙しくて、エンゼルスの試合どころか、大リーグの試合を見る時間がなかなかありませんでした。それでも、次の日に新聞を読むなどして大谷選手の結果は気にしています。
今年は投手として調子がいいですね。前半戦終了時点では、昨年より1点近く防御率が低いのではないでしょうか(昨季は3・18、今季2・38)。
オールスターゲームで、1打席目の初球にホームランを打とうとしたことも知っています。もちろん、状況は異なるけど、ベーブ・ルースが1932年のワールドシリーズ第3戦(対カブス)で、予告本塁打を打ったことは知っているでしょうか。あのときのことを思い出しましたね。
あれ(外野フェンスを指差して本塁打を予告したとされる逸話)は真実かどうか論争になっているけれど、祖母(ルースの妻)は「狙っていた」と私の母(ルースの娘)に話したことがあるそうです。(同僚だった)ルー・ゲーリッグも「狙った」と証言しています。
残っている映像からは、センターを指差しているのか、投手を指差しているのか分かりません。ただ、われわれ家族は、ベーブが予告したと考えています。
大谷選手がベーブ以来、104年ぶりに2桁勝利、2桁本塁打を目前にしていたことも知っていました。前半で9勝を挙げたのですから、ベーブの記録に並ぶのは時間の問題だったでしょう。