記者発

維新代表選で「国家観」語れ 大阪社会部・清宮真一

産経ニュース
日本維新の会の臨時党大会で挨拶する松井一郎代表=令和4年7月30日午後、大阪市中央区の党本部(北野裕子撮影)
日本維新の会の臨時党大会で挨拶する松井一郎代表=令和4年7月30日午後、大阪市中央区の党本部(北野裕子撮影)

日本維新の会が平成24年の結党以来初めての代表選(今月14日告示、27日投開票)を実施する。国政選挙のたびに「全国政党」になれるかと問われてきたが、松井一郎代表(大阪市長)の後任を決める今回の選挙は今後の党を展望する意味で、国政選挙以上の重みを持つといってもいい。

それでは代表選の争点は何になるのか。

松井氏は代表辞任が承認された7月30日の臨時党大会で「政策を競い合うものではない。政策実現のための組織をまとめ、トップとして牽引(けんいん)する代表に誰がふさわしいかを決める」と述べた。

前段は、国政選挙の公約の正当性を揺るがすような政策論争はすべきでないとの趣旨のようだが、後段は大阪の地域政党を母体とする維新特有の事情が絡んでいる。

松井氏は維新について、他の既存政党のような国会議員を頂点とするピラミッド型政党ではなく、国会議員と地方議員は対等とかねがね語ってきた。大阪を中心に地方議員の発言を無視できない党内事情を踏まえると、臨時党大会の発言からは、国会議員と地方議員の手綱をさばく力量こそが新代表に求められるとの松井氏の思いがうかがえる。

今月1日に立候補を表明した足立康史衆院議員(56)は代表選出馬が取り沙汰されているのが国会議員のみと言及。「横並びの党員民主主義」を打ち出し、「自民党以上にピラミッド型になりつつある維新の政党組織を抜本的に直さなければ、さらなる飛躍は難しい」と主張した。

2日に出馬会見した馬場伸幸共同代表(57)は大阪の地方議員との隔たりは「全く感じない」としながら「わだかまりのようなものがあるなら、対話して解消していきたい」と述べた。

自民党や立憲民主党などと差別化する上で、地方重視の党運営が生命線であり、代表選の論点の一つであることは否定しない。ただ首長ではなく国会議員が新代表に就くのであれば、日本をどういう方向に導くかという国家観をめぐる論争にこそ、国政政党として初めて行う代表選の意味があるのではないか。

仮に選挙の公約が定まっているとしても、新代表に明確な国家観がなければ、政権政党はおろか、野党第一党への飛躍すら難しいだろう。

【プロフィル】清宮真一

平成14年入社。令和の改元時に政治部で首相官邸を担当し、2年から大阪社会部で大阪府庁キャップを務めた。今年5月から行政担当デスク。

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