ウクライナの情報機関、保安局(SBU)は5日までに、ロシア軍が支配を目指す南部ヘルソン州で、ロシア側が準備している同国編入に向けた住民投票に関する「計画文書」を入手したと発表した。親露派組織「ロシアのためのボランティア」がロシア機関の監督の下、州民の支持をでっち上げるための方策を示す内容だとされる。
投票は9月にも実施されるとの見方があるが、ウクライナのゼレンスキー大統領はヘルソン州の奪還を指示。投票を阻みたいウクライナ側は、反転攻勢をかけている。
文書が示す計画には①地元住民に食料品やロシアの携帯電話会社のSIMカード贈呈②親露派集会の開催③地元協力者の指導の下で選挙委員会を設置④親露派メディア、ブロガーによる報道―が含まれている。保安局は住民投票に関わる全ての「裏切り者」を特定したと主張した。住民がロシア編入に積極的に抵抗し、地域がウクライナ軍によって解放されるのを待っているとの報告がロシア側に上がっているとも言及した。(共同)