【ニューヨーク4日(日本時間5日)】米大リーグのトレード期限が切れチーム残留が決まったエンゼルス大谷翔平投手(28)をめぐる球団間の舞台裏について、ニューヨーク・ポスト紙(電子版)が特集記事を展開した。
同記事によると、大谷のトレード獲得には、ヤンキースやパドレスなど約12球団がさまざまなシナリオを考慮したオファーを提示。しかし、エンゼルスのモレノ球団オーナーが他球団のオファーに最初から聞く耳を持っておらず、「話し合いは全く進展せず。大谷のトレードはノーチャンスだった」と伝えた。
同オーナーはエ軍の球団幹部に、大谷をトレード放出しない理由を「トラウトとレンドンがけがで離脱している状況で、大谷をトレードすることはできない」と説明したとという
同記事は、エンゼルスの将来のチーム編成について「おそらくリセットする必要がある」と指摘。その半面、「トラウトの契約には(トレードを拒否できる)完全なノートレード条項、レンドンは相次ぐけがでトレードで出すのは非常に困難」と再建への難しさも示した。
また大谷をトレードで放出した場合について「大谷を出せば、パドレスに移籍したソトと同じように(将来有望な若い選手を多く確保できるなど)大きな期待はある」とし、ある球団幹部は「14カ月で(FA取得し)大谷は去る。1度(エンゼルスから)出たら大谷は二度と戻らないだろう」と予想するなど、大谷放出を真剣に考慮するべきだと話していたという。
同記事では最後に「エンゼルスはトラウトとレンドンの大型契約選手に加え今オフが年俸調停最終年の大谷の年俸も現在の500万ドル(約6億6000万円)からおそらく3500万ドル(約46億6000万円)まで上がるだろう。さらにオーナーは(ぜいたく税を避けるため)総年俸の上限を超えたがらないだろうから、近い将来〝勝つ〟チームに再建することはとても難しだろう」と分析している。