大阪市内で焼肉チェーン店などを展開する「萬野屋」(本社・同市天王寺区)の社長を名乗り、美容室で虚偽の商品発注をしたとして、大阪府警天王寺署が偽計業務妨害の疑いで、住居不定、無職、小川渉容疑者(74)を逮捕したことが3日、同署への取材で分かった。「覚えていない」と容疑を否認している。
萬野屋によると、社長をかたる人物に居酒屋や美容室などで虚偽の予約や発注をされたという被害相談が、約10年前から相次いでいた。これまでに約100件の相談が寄せられ、同社の公式ホームページでも注意を呼び掛けていた。
逮捕容疑は今年5月、大阪市内の美容室を萬野屋の社長を装って訪れ、ゴルフコンペの景品と偽ってシャンプーやコンディショナーのセット計約25万円分を発注。商品を受け取りに来なかったとしている。
小川容疑者は社長と面識がなかったといい、同署は動機や他の被害との関連を調べている。