ブレーキとアクセルの踏み間違い 高齢の運転者は「脳がフル活動」名大大学院教授らが論文

大学生と比べて高齢者は自動車を運転する際に多くの脳活動を必要としていることが、名古屋大学大学院情報学研究科の川合伸幸教授らの研究論文で明らかになった。表面的には若者と同じように運転できていても脳が“フル活動”の状態になり、ブレーキとアクセルの踏み間違いを誘発してしまう可能性があるという。

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警察庁によると2016~2020年に75歳以上の運転手がかかわった「ブレーキとアクセルの踏み間違い」による死亡事故は141件で、踏み間違い事故全体の約57%を占める。また、刺激への反応を調べる過去の実験では、高齢者は若者と同等の成績を出せるが、脳の前頭葉でより多くの活動が起きていることが分かっている。しかし足による反応でも同じ結果になるかは分かっていなかった。

川合教授らの実験は大学生21人と高齢者23人が対象。被験者に色のついた信号(記号)を見せて、信号の形が丸のときは右足、三角のときは左足で、色が赤なら左のペダルを踏ませ、緑なら右のペダルを踏ませて、色と形の組み合わせを正しく認識して行動できるかを調べた。同様の実験を左右の手で押す方式でも行った。

高齢者は大学生に比べるとペダルを踏んだり押したりする判断に時間がかかる傾向があった。また、右足で左のペダルを踏むという“斜めの動き”をするときのほうが、右足で右のペダルを踏む動きよりも判断が遅くなった。右にアクセル、左にブレーキがある車種の場合は、右足でブレーキを踏むタイミングが遅れ気味になる可能性がある。

踏み間違いをした数については高齢者と大学生は同等だった一方で、高齢者は大学生よりも前頭葉全体で多くの神経活動を必要とすることが分かった。高齢者が若者と同等の結果を出すには脳に無理をさせている可能性がある。駐車場での切り返しなど、複数のことを同時に行う状況では認知負荷が高まり、脳の処理能力の限界を超えて事故につながってしまう恐れがあるという。

また、手を使った実験では、左右のペダルを押す際に神経活動の違いは見られなかった。川合教授らは論文で「行動のテストだけでは、潜在的な危険を検出することはできません。脳機能も合わせて検査することで、事故予備軍を検出できる可能性があります」としている。

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