バイデン米大統領 台湾「関与」の姿勢を貫け

産経ニュース

バイデン米大統領と中国の習近平国家主席が電話会談を行った。両首脳による直接対話は、昨年1月にバイデン政権が発足してから5回目だ。

民主党のペロシ米下院議長が台湾訪問を計画していると伝えられ、米中間の緊張が改めて高まる中での会談である。

バイデン氏は習氏に対して、米政府の「一つの中国」政策に変更はないとした上で、「一方的な現状変更や台湾海峡の平和と安定を損なう試みに強く反対する」と言明した。

習体制は今月中旬以降、台湾の防空識別圏(ADIZ)に連日のように中国軍機を進入させるなど軍事的な威圧行動を繰り返している。バイデン氏が習氏に強い警告を発したのは当然である。

これに対して習氏は、「火遊びをすれば必ず焼け死ぬ」などと述べて台湾をめぐる米国の動きを牽制(けんせい)した。習氏の念頭にあったのはペロシ氏の訪台計画だったのだろう。激越な言辞は、台湾をめぐり米国が外交攻勢を強めていることへの警戒の表れだ。

首をかしげるのは、ペロシ氏の訪台を後押しすべきバイデン政権が、むしろこれに水を差すような動きをみせてきたことである。

中国軍の動きが活発化したのは訪台計画が浮上してからだ。米軍には中国軍の動きに万全の備えが求められる。それが不測の米中衝突につながることを恐れて、訪台の再考を促したという。

いかにも腰の据わらない対応である。ペロシ氏が訪台すれば、1997年のギングリッチ下院議長以来の米政界の大物が台湾の地を踏むことになる。米国の台湾支持は盤石だという強力なメッセージを打ち出すことができる。

ペロシ氏はまた、中国の新疆ウイグル自治区の人権侵害や香港での民主派弾圧を厳しく非難し、中国から敵視されてきた。訪台が中国に与える衝撃は大きく、計画の実現には重要な意義がある。

習政権がロシア軍のウクライナ侵攻に乗じる形で、中国軍による威圧的行動を通じて、米国が台湾防衛にどこまで本気かを試しているのは明らかだ。

そんな習政権に対して、台湾海峡の平和と安定を希求する日米など民主主義国家の揺るぎない決意を突きつけなくてはならない。そのためにも、米国はあらゆる局面で台湾への関与を強める決然とした態度を示すべきである。

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