甲子園出場を懸けた地方大会が29日、各地で行われ、西東京大会準決勝で連覇を目指す東海大菅生は延長十回に5番・小池祐吏(ゆうり)内野手(3年)が決勝打を放ち、4-3で国士舘に競り勝った。殊勲の一打の背景には、DeNA1軍外野守備走塁コーチを務める父・正晃氏(42)の助言があった。31日の同大会決勝は昨秋、今春と都大会で敗れた日大三と対戦する。
力なく上がった東海大菅生・小池の打球が中堅手の前にポトリと落ちた。3-3で迎えた延長十回1死二、三塁。幸運にもこれが決勝打となった。
「打った瞬間、『終わった…』と思ったけど、父のおかげで落ちてくれたのかもしれませんね」
4回戦・小川戦で本塁打を放って以降、大振りになって不振に陥った。5回戦、準々決勝は無安打で、この日も4打席目までは快音が消えていた。精神的に追い詰められた主砲が最後に頼ったのは「子供の頃から一番僕のスイングを見てくれているから」という父・正晃氏(DeNA1軍外野守備走塁コーチ)だった。