九州と山口を管轄する在福岡米国領事館の首席領事に就任したチュカ・アシーケ氏(42)が28日、福岡市で記者会見し、「米国と九州・山口の商業・貿易関係を強化することに力を注ぐ」と抱負を語った。
着任は6日で、任期は3年。アシーケ氏は米金融大手ゴールドマン・サックスで金融アナリストとして勤務し、2006年に国務省に入省。アジア開発銀行との連絡役を務めるなど金融業界に精通し、「世界の金融システムの中で日本が重要な位置にあることを知った。在任中に多くの米国企業が九州や山口に事務所を開設することを期待している」と、企業進出に力を入れる考えを示した。
安全保障問題に関しては「自由で開かれたインド太平洋の礎である日米同盟を支えるために不断の努力を続ける」と発言。安倍晋三元首相が銃撃されて死去したことには「衝撃であり、非常に悲しい出来事だった。安倍元首相は米国にとって真の友人だった」と語った。
6歳のときにナイジェリアから米国に移住し、同領事館における初のアフリカ系米国人の首席領事。妻と息子、愛犬と一緒に福岡に赴任した。