ローマ教皇、カナダで謝罪の旅 教会が先住民の子供を虐待し強制同化に加担

産経ニュース
24日、カナダ・アルバータ州の空港で出迎えを受けるローマ教皇フランシスコ(右)(ロイター)
24日、カナダ・アルバータ州の空港で出迎えを受けるローマ教皇フランシスコ(右)(ロイター)

ローマ教皇フランシスコが24日からカナダで、カトリック教会がかつて運営していた寄宿学校がカナダ政府の同化政策に協力し、先住民の子供を虐待したことに関する謝罪の旅を続けている。教皇は28日、先住民からの「謝罪の内容は不十分」との批判に応える形で新たに性的虐待の存在を認めて許しを請い、悔い改める姿勢を強調した。

カナダでは1870年から1996年にかけて15万人を超える先住民の子供が親元から引き離されて寄宿学校で暮らし、6千人が死亡したとされる。この同化政策は現在、子供たちを白人として教化する「文化的ジェノサイド(大量虐殺)だ」と批判されており、カナダ政府は2008年に連邦議会で正式に謝罪した。

寄宿学校の約7割はカトリック教会の運営によるもので、カナダのトルドー首相はかねて教皇のカナダ訪問と謝罪を求めていた。昨年5~6月、西部ブリティッシュコロンビア州と中西部サスカチワン州の寄宿学校跡地で多数の子供の遺体が新たに見つかったのを機に教皇の訪問が実現した。

教皇は今回の訪問を「改悛(かいしゅん)の巡礼」と呼び、25日に西部アルバータ州マスクワシスで開いた先住民との集会で「許しを請い、深くおわびする」と謝罪した。具体的には多くのキリスト教徒が「悪事」に関わり、その「破滅的な過ち」により寄宿学校の子供たちが身体的・精神的虐待に苦しんだと述べた。謝罪は終わりではなく始まりだと述べ、事実解明に向けて詳細な調査が必要との考えも示した。

この謝罪は「歴史的」と評価される一方、一部の生存者から「不十分」との批判が起きた。カトリック教会の組織的責任を認めていない▽カナダ政府も存在を認めた性的虐待に触れていない▽和解に向けた具体的な行動計画を示していない-との理由だ。

カナダ政府も「謝罪の内容は不十分」との見方を示す中、教皇は27日、カトリック教会の「地方組織」が同化政策を実行する一翼を担ったと発言を修正した。28日の性的虐待を認める謝罪はこれに続くものだ。

寄宿学校の元生徒や家族は虐待者への裁きや経済的補償も求めている。教皇は29日に北部ヌナブト準州で元生徒らと非公式に面会して話を聞き、30日にローマに戻る予定で、新たな進展があるかを米欧メディアは注目している。

(米カリフォルニア州レディング 平田雄介)

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