花巻東・佐々木麟太郎が見せた勝利への渇望 主将として臨む高校ラストシーズン/武田千怜のアナザーストーリー⑮

サンスポ
盛岡中央との準決勝。五回の第3打席に右前打を放つ花巻東の佐々木麟太郎
盛岡中央との準決勝。五回の第3打席に右前打を放つ花巻東の佐々木麟太郎

指1本折れてでも、先輩と甲子園に行く-。今夏の地区大会で最も注目を浴びた花巻東の2年生スラッガー、佐々木麟太郎内野手。7月23日、岩手大会準決勝で盛岡中央に敗れ、甲子園出場の夢を絶たれた。

あれから5日後、準決勝の守備で左手人さし指を骨折していたことが判明した。記者は現地で取材していたが、骨折していたことに驚いた。最後まで豪快なフルスイングを貫き、4打数2安打と結果を残した佐々木に、甲子園へのすさまじい執念を感じた。

試合中、痛い素振りを全く見せなかった。記者がグラウンドで見たのは勝利への渇望だけ。2-3で迎えた九回。花巻東の最後の打者は9番・熊谷陸内野手(2年)だった。佐々木は3番。打席が回ってくるのはまだ先だが、「自分まで回してくれ」と言わんばかりに、ヘルメットをかぶった状態で、大声を出して仲間を鼓舞していた。

聖地への道が断たれると、膝から崩れ落ち、右膝を地面について遠くを見つめた。足取りも重く、整列するのは最後だった。1回戦で敗れた今春の選抜大会を意識し、大会前に「もう一度、甲子園に戻りたい」と話していた主砲。一気に力が抜ける様子から思いの強さを感じた。

今年は目標には届かなかったが、まだ2年生。主将で4番の田代旭捕手(3年)は、目を真っ赤にしながら「秋に向けて絶対に負けないチームを作ってほしい」。5番を務めた小沢修外野手(3年)は「来年こそは夏に優勝できるように必死に頑張ってほしい。いまの2年生たちならできると思う」。この夏、16打数8安打(打率・500)、5打点の佐々木ら後輩に思いを託し、言葉を授けた。

新チームのスタートにあたり、佐々木は主将に就任した。本塁打の数ばかりが注目されがちだが、高校通算74本塁打の本人は「チームのために」という言葉を呪文のように繰り返す。主将としてどんなチームを作るのか。高校最後のシーズンに描く一本一本のアーチは、甲子園につながるはずだ。(サンケイスポーツ・アマチュア野球担当)

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