米紙のスポーツ報道は地元重視。同紙も大リーグでは基本的にヤンキースとメッツに紙面を割いている。トラウトが隣州のニュージャージー出身とはいえ、西海岸を本拠地にするエ軍のスーパースター2人を大きく取り上げるのは、異例の扱いといえる。
「2人の抜群の才能を生かして勝つ方法が分かっていない」と球団の無策ぶりを批判する一方、その〝救済策〟は高級紙とは思えないほどおちょくった提案ばかり。たとえば、2人が交通渋滞を避けられるように自宅とロッカールームをつなぐ地下トンネルを造らないか、とツイッター社の買収・撤回で話題になったイーロン・マスク氏に呼び掛けたりしている。
最後は「状況に変化がなければ、エ軍は最もひどい結果に陥る。彼らのスターたちがニューヨーカーになってしまう」とメ軍かヤ軍へのトレードを予想。今の低迷ぶりを見ていると、大谷とトラウトがニューヨークへ移籍するのが、最高の救済策なのかもしれないと思ってしまう。 (元全米野球記者協会理事・田代学)