作品に対する抜群のセンスとアンテナの高さで俳優をはじめ、歌手、司会と多彩な活躍を続ける藤木直人(50)。19日に五十路を迎え、記念のミニアルバム「L―fifty―」を引っさげ、東名阪ツアーを展開中と節目の年はいつにも増して精力的だ。デビューから27年、常に第一線を走ってきたが「運が良かった」と謙遜。表現者としてブレることなく芸道を突き進むナイスミドルに迫った。(ペン・納村悦子、カメラ・三尾郁恵)
甘いマスクにワイルドさが加わり男らしさが増したが、真摯な姿勢や爽やかな魅力は変わらない。会議室に現れたイケオジは「50歳といっても特に実感はないですね」と優しく笑った。
ドラマや映画で抜群の演技力と存在感を放つが、高校2年生のときにギターを始め、新人時代から歌手としても活躍。生誕50周年を迎えた今月、ミニアルバム「L―fifty―」を発売した。岡崎体育(33)や橋口洋平(38)、寺岡呼人(54)、シライシ紗トリ(50)の豪華制作陣が50歳を多角的に表現した作品だ。
CDの発売は2年ぶりで、「NiziUさんが出てきたオーディションを見始めたら頑張る姿にハマった。それで俺50歳になるから〝ゴジュー〟をやろうと。50歳の自虐をポップスにしたら面白いって思ったのがスタートでした」とポップに説明する。
記念盤は自作曲「50」に加え、岡崎の提供曲「湿布」や橋口の「Birthday」など5曲入り。「書いてほしい人が書いてくれた。体育さんの楽曲は僕が老眼や四十肩がひどかったとか話したエピソードや、彼が思い描くアラフィフ像が入って秀逸。呼人さんのは実感のこもった50歳の自虐で違った面白さがある。自分的にはすごく満足できる充実した一枚になった」と胸を張る。
現在は東名阪ツアーを展開。18、19日に東京公演を終え、24日に大阪、30日に名古屋公演を控えるが、「ファンと作るライブが楽しいから音楽をやっている。歌やダンス、ギターと手を替え品を替えて幸せな時間にしたい」と力を込めた。