(セ・リーグ、阪神6-3DeNA、14回戦、DeNA8勝6敗、22日、甲子園)「勝ちましたぁ~!」
スマートフォンが割れるかと思うぐらいのデカい声だった。
昼過ぎ、東京ドームに出張していたアマチュア野球担当・北池良輔からの電話である。八尾市に拠点を置くミキハウスが2年連続で都市対抗野球に出場したため、東京ドームに乗り込んでいた。
相手は6年連続16度目の出場を誇る東邦ガスだったが、3-2で大会初勝利(詳細6面)。都市対抗を初めて取材した北池は鼻血が出るほどコーフンしていた。
「会社全体が一体となっている姿に感動しました」
北池は21日は大阪で高校野球を取材。原稿を書き、都市対抗の取材準備などをして午前2時頃、ようやくベッドに入った。が、せっかく眠りについても、すぐに目が覚めてしまう。ついにガバッと起き、午前4時にセットした目覚まし時計を止めて午前6時、新大阪始発の新幹線に乗った。
「新幹線の中もミキハウスさんの社史を調べたりしていて、あまり寝られませんでした」
試合開始は午前10時。歴史的な1勝を決め、三塁側スタンドではミキハウスの木村皓一社長が大喜びしていた。北池がウサギのように目を真っ赤にしながら近づく。すみません、木村社長。コイツ、感動して泣いているわけじゃないんです…。
北池は木村社長から「わざわざ、大阪からきてくれたんだね。いつも、ありがとう」と感謝され、照れ笑い。勝利の女神ならぬ勝利の兄ちゃん? になったのかは分からないけど、とにかく北池にとっても、思い出に残る一日になった。