米議会襲撃公聴会「トランプ氏、3時間も傍観」

産経ニュース
21日、米ワシントンで、下院特別委の公聴会に出席するトランプ政権の大統領副補佐官だったポッティンジャー氏(前列左)ら(AP)
21日、米ワシントンで、下院特別委の公聴会に出席するトランプ政権の大統領副補佐官だったポッティンジャー氏(前列左)ら(AP)

【ワシントン=大内清】米国で昨年1月6日に起きたトランプ大統領(当時)の支持者らによる連邦議会議事堂襲撃事件を調査する下院特別委員会は21日、8回目の公聴会を開いた。当時のホワイトハウス高官らが宣誓証言し、トランプ氏が政権幹部や家族の訴えに耳を貸さず、事件発生から約3時間にわたって襲撃を止めるための行動を意図的にとらなかったことが明らかにされた。

公聴会では事件当時、2020年大統領選の結果を確定させる上下両院合同会議を取り仕切っていたペンス副大統領(当時)の警護官が証言し、暴徒の突入に死を覚悟したことを明らかにした。

議事堂を襲撃した暴徒らは、ペンス氏が大統領選をバイデン氏勝利で確定させたことに激怒し、「ペンスは裏切者だ」「縛り首にしろ」などと叫びながら居場所を探していた。

暴徒は一時、ペンス氏が身を隠していた部屋から約36メートルの地点まで接近し、最悪の事態を想定した警護官は無線で同僚に「家族によろしく言ってほしい」と伝言を託していた。

一方、事件直前の集会で支持者らに演説で「とことん戦え」と呼びかけていたトランプ氏は襲撃が起きている間、ホワイトハウスでFOXニュースのテレビ中継映像を見ていた。

同氏の長女のイバンカ大統領補佐官やホワイトハウス法律顧問らは相次いでトランプ氏に面会し、暴力の停止を促す声明を出すよう求めたが、トランプ氏は襲撃開始から1時間近くたって「ペンスは卑怯(ひきょう)者だ」と逆に支持者の暴力をあおるツイートを発信した。

大統領副補佐官(国家安全保障問題担当)だったマット・ポッティンジャー氏は「このツイートをみて辞任を決めた」と証言した。

また、大統領副報道官だったサラ・マシューズ氏の証言では、1本目から約50分後に投稿されたツイートの文言を巡り、トランプ氏は当初、暴力を非難することを拒み、「平和」という言葉を入れることにも難色を示した。結果、イバンカ氏の提案で「(デモは)平和的であり続けてほしい」と実態とはかけ離れた文面が考案された。マシューズ氏も同日夜に辞任した。

トランプ氏が支持者たちに「家に帰れ」と呼びかける動画を投稿したのは、集会での演説から約3時間が過ぎてからだった。

トランプ氏はこの間、軍・警察への指示を一切行わず、代わりにペンス氏が指揮を執っていた。

しかし、公聴会で新たに公開されたミリー統合参謀本部議長の証言によれば、トランプ氏側近のメドウズ大統領首席補佐官(当時)はミリー氏に電話で「ペンスがすべてを決定しているという物語は潰す必要がある。大統領が機能し安定していることにしなくては」と電話で語り、トランプ氏に傷がつかないように口裏を合わせるよう求めた。

委員会が明らかにしたところでは、議会周辺に展開した州兵が暴徒の排除を進めていた同日午後6時半ごろ、トランプ氏はホワイトハウス職員に「ペンスには失望した」と言い残して居室に引き揚げた。

委員会メンバーのキンジンガー下院議員(共和党)は公聴会で「トランプに自責の念はない。あの日の彼の行動は米国史の汚点だ」と断じた。

委員会は議会が休会となる8月も調査を続け、9月に公聴会を再開する方針。

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