英次期党首が直面する課題…物価高騰、EU交渉

産経ニュース
スナク前財務相(ロイター)
スナク前財務相(ロイター)

【ロンドン=板東和正】ジョンソン英首相の後任となる次期党首には、ウクライナ危機に伴う物価高騰や欧州連合(EU)と結んだ離脱協定を巡る問題など、さまざまな課題への対処が求められる。

目下の課題は、ロシアによるウクライナ侵攻の影響で生じたガソリンや食料の価格高騰への対策だ。

英統計局が6月22日に発表した5月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で9・1%上昇。伸び率は4月(9・0%)からさらに拡大し、約40年ぶりの高水準となった。気温が下がる10月以降、電気・ガス料金が引き上げられる見通しで、英中央銀行イングランド銀行(BOE)は同月に物価上昇率が11%を超えると予測する。

物価高騰への対策をめぐり、党首選に出馬した複数の候補者が生活支援のための減税を訴えている。ただ、減税で消費が刺激され、インフレを助長する恐れがあるとの見方もあり、難しい判断を迫られる。

今月17日に行われた候補者のテレビ討論では、トラス外相やモーダント前国防相が早期の減税を主張する一方、スナク前財務相は「今、減税を行えばインフレが進むなど犠牲を伴う」などと慎重な姿勢を示した。

次期リーダーにとり、英国のEU離脱後の処理も懸念事項の一つだ。英政府は6月13日、EUと結んだ離脱協定に盛り込まれた英領北アイルランドでの通商ルールの一部を変更する法案を英議会に提出した。通商ルールが英国内の物流停滞を招いたためだが、EU側は強く反発している。

「連合王国」である英国の分裂危機への対処も課題だ。英北部スコットランドのスタージョン行政府首相は英国からの独立の是非を問う住民投票を来年10月に実施する計画を表明している。実施には中央政府の同意が原則必要となる。スタージョン氏は政権の同意なしに住民投票を実施できるか英最高裁の判断を仰ぐと主張しており、法廷闘争へと発展する可能性もある。

ジョンソン現首相はEU離脱後に「グローバル・ブリテン」構想を表明し、軍事や経済で世界への影響力を拡大させることに成功した。新リーダーは戦略継承に関する指針を早期にまとめ、ウクライナ支援でも強い指導力を発揮する必要に迫られる。

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