「第7波」九州・山口で感染急拡大も重症少なく

産経ニュース

新型コロナウイルスの感染が九州・山口でも急拡大しているが、重症者数は低い水準で推移している。8県いずれも新規感染者の急増によって病床使用率は上昇しているものの、重症者は0人または5人以下にとどまっている。8県で感染者数が最も多い福岡県は、感染の「第7波」への警戒を強める一方、「ただちに医療提供体制が逼迫(ひっぱく)する状況ではない」として、当面は行動制限を伴う要請はしない方針だ。

7県で過去最多

オミクロン株の派生型で感染力が強いとされる新たな変異株「BA・5」への置き換わりが進み、九州・山口8県でも急速に感染が広がっている。20日に確認された新規感染者は福岡で9136人のほか、佐賀で1802人、長崎で1587人、熊本で3772人、大分で1940人、鹿児島で2718人、山口で1193人と、宮崎を除く7県で過去最多に上った。

 記者会見する福岡県医師会の瀬戸裕司専務理事(左)と蓮沢浩明会長=福岡市博多区
記者会見する福岡県医師会の瀬戸裕司専務理事(左)と蓮沢浩明会長=福岡市博多区

福岡県の服部誠太郎知事は「第7波を迎えている」との認識を示す。

ただ、第6波を上回る感染拡大にもかかわらず、重症者数は極めて少ない。感染者数の増加に合わせて福岡では6月末に10・7%だった病床使用率は、今月19日には47・1%まで上昇しているが、重症者数は同日時点で1人。福岡以外も佐賀、大分、宮崎、山口4県が0人のほか、長崎、鹿児島両県が1人、九州・山口で最も多い熊本県でも5人にとどまる。

重症化しにくい流行株の特性なども踏まえ、政府は現時点で外出の自粛や飲食店の営業時間短縮など行動制限は不要との方針を示す。福岡県も今月6日に県独自の「福岡コロナ警報」を発動したが、服部氏は19日の記者会見で「ただちに医療提供体制の逼迫を懸念する状況ではなく、現段階で行動制限を伴う要請を行うことは考えていない」と述べた。

県は病床使用率50%を目安に警戒レベルを「警報」から「特別警報」に引き上げることを検討するが、服部氏は「行動制限とは切り離して考える」と話す。

福岡県医師会の瀬戸裕司専務理事も20日の記者会見で、「今後、感染者の大幅な増加が予想されるが、重症病床が逼迫してこなければ、十分に対応できる」と述べ、行動制限に慎重な県の姿勢に同調した。

病床確保を要望

とはいえ、このまま感染の急拡大が続けば医療提供体制の逼迫も懸念される。福岡県では現在、1681床のコロナ病床のほか県内12ホテル、計2432室の宿泊療養施設を確保しているが、県と県医師会は連名で県内全ての医療機関に対し、さらなるコロナ病床の確保を求める要望書を発出した。

コロナから回復し、退院基準を満たした後も基礎疾患の悪化などで引き続き入院が必要な患者らについては、後方支援病院や宿泊療養施設への転院を積極的に進め、効率的な病床の運用を図る。

福岡県の場合、感染者のうち約4割を10代以下が占める。一方で新型コロナワクチンの3回目接種率は30代以下で全国平均を約5ポイント下回っており、若年層の接種率向上が課題となっている。瀬戸氏は「重症予防のほか、感染予防の効果もある。若年、老年に関係なく3回目を接種してほしい」と呼び掛ける。

県医師会の蓮沢浩明会長は「これまで通り一人一人が感染予防対策をしていくことが重要だ」と述べ、必要な場面でのマスク着用や手指の消毒、換気など基本的な対策の徹底を訴える。(小沢慶太)

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