(セ・リーグ、ヤクルト―巨人、18回戦、20日、神宮)巨人・原辰徳監督(63)が東京・大手町の読売新聞東京本社を訪れ、山口寿一オーナー(65)へ前半戦の報告を行った。
試合前に報道陣の取材に応じた指揮官は「オーナーも本当に親身になって野球を見てくださっている。いいところ、足りないところも含めていい話ができた」と明かした。
昨年、2024年までの3年契約を結んで迎えた原監督は、首位ヤクルトに大きく引き離されている。開幕から救援左腕の中川、外野手の梶谷が故障で戦力となれず、坂本、吉川ら主力の離脱も相次いだ。一方、世代交代を掲げた今季は、ここまで6投手がプロ初勝利を記録。守護神に抜擢したドラフト1位・大勢(関西国際大)もリーグトップの25セーブを挙げるなど、若手育成の成果も出ている。
指揮官は辛抱強く育てながら戦う今季について「真っ白いキャンバスに一生懸命、絵を描こうとしている人が多いこのジャイアンツ。時に『えっ』ていう絵もあるけれども、必ず完成したらきちんとしたいい絵になる」と、先を見据えてチーム作りをする方向性を表現。「シーズン前に戦力補強は外国人だけで、自軍の選手で乗り切ると。それがちょっと計算が狂っている、戦力がいない、あるいは、けがで戦うことのできない。それの現状も分かった上で、そのブレというものはオーナー、私にはないということが確認できた」と思いを共有したことを明かした。