17日に名古屋市で行われた「第93期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負」第4局に勝利し、通算3勝1敗で3連覇を果たした藤井聡太棋聖は対局後の記者会見で、「厳しい戦いで結果を残せたことはうれしく思っている」と語った。
会見前に祝福の花束を受け取って笑みを浮かべた藤井棋聖。今回の対局は、2日後に20歳の誕生日を迎える藤井棋聖にとって10代最後のタイトル戦だった。節目となる対局で勝利を飾った弟子に、師匠の杉本昌隆八段(53)がバースデーケーキを渡すサプライズ演出もあり、はにかんだような笑顔を見せた。
今回防衛を果たしたことで、10代で歴代9位となるタイトル獲得数9期に達した藤井棋聖だが、今シリーズの序盤には苦戦を強いられた。
研究パートナーでもある永瀬拓矢王座と初めてのタイトル戦で、第1局に先勝を許し、第2局も厳しい戦いで勝利。その後連勝して2回目の防衛を決めるも、「第1局は結果的に完敗で、第2局も苦しくしてしまった将棋だったので、まずは序盤の精度を上げなくてはいけないと感じた」と今後の課題を挙げた。