第93期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負で3連覇を達成した藤井聡太棋聖が、対局後に記者会見に臨んだ。一問一答は次の通り。
--3連覇の率直な感想は
「対局を終えたばかりで、実感があまりないが、永瀬拓矢王座を挑戦者に迎えての勝負で、結果を残せたのはうれしく思う」
--10代で歴代9位となる通算タイトル獲得数9期を記録。上位8人は永世称号を持たれた方ばかり。
「今の段階で意識するわけではないが、今後そういう所を目指していけたらと思う」
--永瀬王座との初のタイトル戦を戦った感想は
「第1局は完敗で、第2局も早い段階でこちらが苦しくしてしまったという将棋だったので、序盤の精度を上げなくてはいけないと感じた。普段の対局以上に体力が求められる対局になった」
--第1局、第2局が厳しかったというが、第3局に生かせたものはあったか
「作戦の面でつまずいてしまったので、第3局はより入念に準備が必要と思って臨んだ」
--複数のタイトル戦を戦う中でどう対策、研究をしているのか
「対局が少なかった時期に考え直したところもあるし、定跡より局面の理解が重要だと思うので、そういうところをしっかりしていきたいと思う」
--地元・愛知県でタイトル3連覇を決めたことについて
「大盤解説会も開催して頂き、そういう中で結果を出せたことはうれしく思う」
--今シリーズで成長を実感した点は
「序盤に課題があると感じたので、今後、修正していけたらと思っている」
--師匠の杉本昌隆八段からの誕生日ケーキのプレゼントについて
「ケーキをいただいたのは、おそらく初めて。師匠から毎年、正月にお年玉を頂いており、おそらく次からはないので、今回ケーキを頂いたのだと思う」
--20歳を迎えるにあたり、新たにチャレンジしたいことは
「20代になるということで、これからの大事な時期をしっかり取り組んでいきたい」
--10代でここまでの実績を残せたことについて
「タイトル戦に初めて挑戦したのが2年前の棋聖戦で、それ以降もタイトル戦の機会を多く作ることができたのはよかったと思う。実力を高めていくことを意識して取り組みたい」
--10代最後の公式戦を勝利で飾った
「区切りという風には思ってはいないが、いい形で終えることができたので、次の対局をしっかりいい状態で臨めるようにしたい」
--10代最後のメッセージを
「今日も難しい戦いだったが、結果を出せてうれしく思う。対局は続くので、しっかりいい状態で臨みたい」