楽天・田中将大投手(33)が16日、オリックス12回戦(楽天生命パーク)に中14日で先発し、7回107球、3安打無失点の好投で今季5勝目を挙げた。5月10日のロッテ戦(楽天生命パーク)以来、約2カ月ぶりの白星でメジャー時代を含む自己ワーストタイの6連敗、チームの今季ワースト5連敗をストップ。一足早い〝夏休み〟を経て復活ののろしを上げた。
長いトンネルを抜けた。67日ぶりの勝利の味。田中将は、試合を締めた守護神・松井裕からウイニングボールを笑顔で受け取り、本拠地のお立ち台に上がった。
「走者を出しても粘り強く抑えていくのは自分の持ち味だと思うので、そういう投球ができて良かった。やっと勝てました」。遠かった今季5勝目。スタンドの拍手に、安堵(あんど)と喜びが交錯した。
日米で培った粘りの投球術でスコアボードに「0」を並べた。0-0の四回は無死二塁で杉本を、2死一、二塁では若月を、低めにスライダーを投げ切って空振り三振に仕留めた。味方が五回に4点を先行して以降は一人の走者も許さず。投球の3割を占めたスライダーがさえ「しばらくなかった状態だった。いい意味で」と、今後への手応えを得た。
日米通じて自己ワーストタイに並ぶ6連敗中。今月2日にリフレッシュのため出場選手登録を外れ、「少し不本意ながら夏休みをいただいてしまった。しょうもない投球はできない」と気合十分で臨んだ復帰戦だった。