塩野義製薬は14日、新型コロナウイルス感染症の治療薬として開発中の経口薬「ゾコーバ」について、オミクロン株の派生型「BA・4」と「BA・5」に対して抗ウイルス活性があることを非臨床試験で確認したと発表した。
同社によると、試験管での試験で確認した。ゾコーバは軽症、中等症患者向けで、細胞内に入ったウイルスの増殖を抑える働きがある。国立感染症研究所は、国内の感染状況についてこれまで主流だった「BA・2」の流行から、BA・5に置き換わりが進んでいるとしている。塩野義はゾコーバについて、「繰り返される変異に対しても、速やかに評価を実施していく」としている。
ゾコーバ20日に開催される厚生労働省の薬事分科会と専門部会による合同会議で、緊急承認の可否が判断される予定。