安倍晋三元首相が銃撃され死亡した事件で、山上徹也容疑者(41)が犯行動機に世界平和統一家庭連合(統一教会から名称変更)の名前を挙げたことで、往年のアイドル歌手、桜田淳子(64)の名前が再び取り沙汰されている。芸能文化評論家の肥留間正明氏が桜田の歩んできた道を振り返る。
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「もし淳子が統一教会(当時)に入らず、女優を続けていたら、日本を代表するような大女優になっていた。それだけ女優としての資質は高かった」
桜田を中三トリオのアイドルに育て上げた「スター誕生!」(日本テレビ系)の名プロデューサーだった、池田文雄さんの言葉を思い出す。
山上容疑者の母親の話は、約束されていた大スターの座を失い、地位、名声、財産まで奪われた淳子をほうふつとさせる。
池田さんは、淳子と仲のいい女性アイドルから淳子の入信を聞かされたという。そのアイドルはこう話したという。
「淳子、どうなっているんでしょうね…。部屋に入ると異様な雰囲気でした。部屋の壁は真っ暗で、ぬいぐるみも、若い女の子が大好きな服もない。私、気持ち悪くなって言葉が出なかった」