野球日本代表「侍ジャパン」の栗山英樹監督(61)が8月にエンゼルスの大谷翔平投手(28)ら米大リーグの日本選手を視察することが12日、分かった。来年3月開催のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)へ向け、大谷に加えてパドレスのダルビッシュ有投手(35)、ブルージェイズの菊池雄星投手(31)、カブスの鈴木誠也外野手(27)を視察することが判明。3大会ぶりとなるWBC制覇への熱意を伝え、出場の意思を確認する。
世界一奪還へ、視察を本格化させる。侍ジャパン・栗山監督が8月上旬に渡米。エンゼルス・大谷だけでなく、パドレス・ダルビッシュ、ブルージェイズ・菊池、カブス・鈴木の元に足を運ぶつもりだ。
「世界一しか目指さない。ここから来年の3月に状態を上げてくれる選手を見落とさないようにしていきたい」
8日に1次リーグの組み合わせが決定し、改めて決意を示した指揮官。5日から5日間でプロ野球5球場10球団を視察し、3大会ぶりとなるWBC制覇へ着々と準備を進めている。侍ジャパンの強化委員長を務める日本野球機構(NPB)の井原敦事務局長が「アメリカに行くことで、日程調整をしていると聞いている」と話した。
大谷ら4選手が代表入りとなれば投打の柱となることは間違いない。ただ、大谷は2023年のオフにFAとなるため、今オフの去就が慌ただしくなる可能性がある。ダルビッシュらもコンディション面や球団方針を含め、代表入りへのハードルは低くないが、海を渡り直接熱意を伝える。
2017年の前回大会では2次リーグ、準決勝の前に投手を最大2人入れ替え可能とするルールが適用された。決勝ラウンドが行われる米国からの途中合流なども含め、選手の出場意思などを確認するとみられる。
「メンバー選考もそうだし、誰をどこで使うかをギリギリまで引っ張るつもり」と話している栗山監督。8月1日開催のプロアマ記念試合でU―23NPB選抜を指揮した後、米国へ渡る。WBCで使用する球場の視察も行う予定。日本最強チームの構成へ、力を尽くす。
★「大谷ルール」WBCでも適用!?
世界野球ソフトボール連盟(WBSC)は、6月上旬の理事会で先発投手が降板後も指名打者(DH)で出場を続けられる、通称「大谷ルール」を主催の国際大会で適用することを決定している。公認大会のWBCにも適用される可能性があり、大谷が代表入りとなれば日本代表にとっては追い風。2015年のプレミア12では、1試合の中で投打ともにプレーした経験はない。来年3月のWBCが二刀流の〝国際大会デビュー〟となるかもしれない。