ソウルからヨボセヨ

424年ぶりの墓参り

産経ニュース
韓国ソウル近郊にある先祖の墓を参り、花を供える15代沈寿官さん=9日、金浦(桜井紀雄撮影)
韓国ソウル近郊にある先祖の墓を参り、花を供える15代沈寿官さん=9日、金浦(桜井紀雄撮影)

是枝裕和監督初の韓国映画「ベイビー・ブローカー」でカンヌ国際映画祭の男優賞を受賞した韓国人俳優、ソン・ガンホさんは「重要なのは日本の巨匠が韓国の俳優とともに作品をつくったことだ」と国を越えた文化の共有を強調していた。

日本を代表する陶磁器の一つ、薩摩焼の宗家、15代沈寿官(ちん・じゅかん)さんが最近、韓国で424年ぶりに先祖の墓参りを果たすのを取材してこの言葉を思い出した。

沈家の初代は豊臣秀吉の朝鮮出兵に際し、1598年に薩摩(鹿児島)に連れてこられた。薩摩藩が朝鮮出身の陶工を手厚く保護したこともあり、沈家の薩摩焼は独自の発展を遂げた。明治初期にはウィーン万博に出品され、世界的に注目された。14代は司馬遼太郎さんの作品「故郷忘じがたく候」の主人公になった。

15代沈寿官さんが韓国大統領の就任式出席のため、5月に訪韓した際、韓国の一族から初代の両親の墓がソウル近郊の金浦(キムポ)に現存すると初めて知らされ、今回、韓国の一族100人余りとの祭祀(さいし)が実現した。

15代は薩摩焼について「韓国の種が日本の土壌で花開いた」と国をまたいだ文化の進化を語ってきた。日本や米欧の要素を取り入れた韓国の音楽やドラマが世界や日本の若者を引き付けていることも「すばらしい」と述べ、文化交流の深化に期待を寄せた。(桜井紀雄)

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