埼玉県で12日夕から局地的に記録的な大雨が降り、住宅の浸水や土砂崩れによる住民救助があった。東松山市の九十九川は堤防から越水。市は約800世帯の約2千人を対象に一時、最高度の警戒レベル5に相当する避難情報「緊急安全確保」を出した。県内の自治体は避難所を相次ぎ開設。被害の確認も進めた。
埼玉県や各自治体などによると、ときがわ町で土砂崩れが発生し、住宅6棟が被害に遭った。地元消防は3人を救助。けが人や他に巻き込まれた人はいなかった。町全域の約4700世帯、約1万人に一時、避難指示が出た。
鳩山町では、道路が冠水し妊娠中の女性の車が動けなくなった。女性は救助された。滑川町ではアンダーパスで車が水没。運転手は脱出して無事だった。
越生町や嵐山町では家屋が床上や床下浸水。坂戸市では河川の水があふれた。
鉄道の運休や道路の通行止めも起きた。ときがわ町のJR八高線明覚駅構内では、線路が冠水し上下線の一部で運転を見合わせた。西武秩父線や東武越生線も運休。関越自動車道や首都高速道路埼玉新都心線は一部が通行止めとなった。