泉健太代表の立憲民主党は改選23議席を下回り、17議席となった。中でも、「小沢王国」といわれた小沢一郎衆院議員(80)の地元・岩手選挙区で現職が議席を失った。小沢氏を師と仰いできた新潟選挙区の現職、森裕子氏も落選した。安倍晋三元首相が凶弾に倒れた事件に関する、小沢氏の「失言」も、党全体の逆風になったとされる。かつての「野党勢力のドン」は神通力を失ってきた。
「残念ながら、壮絶な権力との戦いのなかで、(議席を)守り切ることができませんでした」
森氏は10日、両手でマイクを握りしめ、こう言葉を振り絞った。当選3回のベテランに、小沢氏や枝野幸男前代表らが相次いで応援に入ったが、及ばなかった。
小沢氏の地元、岩手選挙区でも、元秘書である現職の木戸口英司氏が、自民党の新人候補に大敗を喫した。選挙期間中、小沢氏が何度も応援に入ったが、有権者に訴えは届かなかった。北海道選挙区でも元秘書の新人、石川知裕氏が落選した。
立憲民主党全体への逆風を強めたのは、小沢氏自身の「失言」だった。