岡山県津山市で平成16年9月、小学3年の女児=当時(9)=を刃物で殺害したとして、殺人罪などに問われ、岡山地裁で無期懲役とされた無職、勝田州(くに)彦(ひこ)被告(43)の控訴審初公判が11日、広島高裁岡山支部(片山隆夫裁判長)であった。弁護側は改めて無罪を主張し、即日結審した。判決は9月28日。
上下とも水色のジャージー姿で出廷した被告は、裁判長から本籍地や氏名を尋ねられた際は小声で応じ、判決期日が指定された際も小声で「はい」と答えた。
17年以上前に起きた事件で凶器や被告のDNA型、指紋は見つかっておらず、被告が捜査段階で殺害を認めた際の自白の信用性が争点。地裁は関係証拠から自白の信用性を認め、被告が犯人だと判断したのに対し、控訴審で弁護側は1審と同様に「自白の内容は、遺体発見時の状況などの客観的事実と整合せず、犯人ではない」と反論した。