リポビタンDチャレンジカップ2022(日本15-20フランス、9日、国立)強豪相手に攻めの姿勢を貫いた。FB山中亮平(34)=神戸=が改築後の国立競技場で日本の第1号を含む2トライ。確かな手応えを口にした。
「思い切って行く気持ちもあったし、フランス相手にカウンターでアタックしていくプランだった。強い気持ちを持って積極的に行きました」
0-7の前半12分、フランスのキックからカウンター攻撃を仕掛け、最後は大外で抜けたWTBファンデンヒーファーからパスを受けた山中がインゴールに飛び込んだ。前半終了間際にもFLリーチの突破から山中がトライを奪い、「チーム全体として(ボールを)つなげるときはつなげるプランだった」と戦略通りに得点。飛距離のあるキックでも存在感を示した。
6月のウルグアイとの2戦はメンバー外だった。「僕自身のプレーをジェイミー(ヘッドコーチ)は分かっているので、(野口)竜司を見てみたいというのがあったらしくて」と山中。26歳の若手が優先された鬱憤を、先月34歳になったベテランが大一番で晴らし「年齢は関係なく、今が一番調子がいい。役割は果たせた」と自信をのぞかせた。
「2試合とも結果は負けだけど、きょうの方が内容はよかった。秋に向けてやるべきことは分かっているので、しっかりやっていきたい」。経験豊富な山中が、1年2カ月後のW杯へ歩みを進める。(高橋朝香)