第26回参院選は10日、投開票日を迎える。九州・山口の8選挙区の候補者は計55人。議席をめぐり各候補は先月22日の公示以降、各地で支持拡大に奔走してきたが、8日は安倍晋三元首相が奈良市内で街頭演説中に銃撃されたことを受け、演説や集会の取り止めが相次いだ。候補者のツイッターでは、銃撃事件に対して「断じて許せない」などの投稿が多くあがった。
九州・山口の立候補者は福岡16人、山口7人、大分6人でいずれも過去最多。長崎と宮崎は各6人で過去最多に並んだ。鹿児島と佐賀は各5人で、熊本は4人。55人は前回令和元年の30人を大幅に上回った。前回より1日多い18日間の選挙戦は原油や物価高対策、安全保障、新型コロナウイルス対策などをめぐり、激しい舌戦が繰り広げられた。
福岡(改選数3)を除く改選1人区の7県で、主要野党が候補者を一本化して自民党との事実上の一騎打ち態勢をつくったのは、熊本と鹿児島の2選挙区にとどまった。全ての1人区で共闘した前回の選挙戦とは構図が一変した。
党派別では、自民は全選挙区に擁立し8人。立憲民主党は大分を除く7選挙区で立てた。このほか公明党1人、日本維新の会2人、共産党6人、国民民主党4人、れいわ新選組1人、社民党1人、NHK党10人、諸派は12人、無所属は3人。各選挙区では与党が優位に戦いを進めている。