大阪府富田林市の小野優陽(ゆうは)ちゃん(2)が自宅に放置され、熱中症で死亡した事件で、保護責任者遺棄容疑で逮捕された祖母らが優陽ちゃんの手を縛った上で外出していた疑いのあることが8日、捜査関係者への取材で分かった。「これまでも縛ったことがあった」と供述しており、大阪府警は、祖母らが優陽ちゃんを動けないように拘束した上で、長期間放置するつもりだったとみて同致死容疑なども視野に調べる。
逮捕されたのは祖母の小野真由美(46)と内縁の夫、桃田貴徳(50)の両容疑者。捜査関係者によると、優陽ちゃんは手を縛られていた疑いがあり「これまでも縛ったことがあった」と供述したという。
祖母らは6月27日から大阪市此花区のユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)近くのホテルに連泊。「一度も自宅に戻っていない」と話しており、優陽ちゃんが約2日間にわたり乳幼児用の柵に閉じ込められていた疑いがある。
一方、柵の四方には板が張られ、自宅からは柵の上蓋とみられる折り畳み式の板も見つかった。両容疑者は「優陽が言うことを聞かないときは柵に入れて蓋として使ったことがある」と供述している。
司法解剖で優陽ちゃんの胃に固形物はなく、最後の食事から半日以上が経過していた。富田林市の最高気温は連日30度を超えていたが、柵内に飲食物は置かれておらず、府警は熱中症になる危険性を祖母らが認識していたとみて調べる。