自民党の安倍晋三元首相が8日午前、奈良市で街頭演説中に襲撃された事件を受け、日本維新の会の松井一郎代表は8日、京都市下京区にある参院選新人候補の選挙事務所で取材に応じ、「今の日本が失ってはならない政治家だ。回復を祈っている」と強い口調で語った。
第一報は報道で知ったという松井氏は硬い表情で「ショックだ。なぜこんなことをするやつがいるのか」と悔しさをにじませた。同日は新人候補の応援のために京都入りしていたが、同日の陣営の街頭演説などを中止するとした。
一方で「民主主義がテロに屈してはならない。安倍さんもそんなことを望んでいない。明日(9日)は活動し、言論で戦うということを見せつけてやりたい」と話した。
松井氏は維新前代表の橋下徹氏とともに、安倍氏や菅義偉前首相と交流があり、安倍氏とは参院選前に電話で話をした際に「お互いに選挙は頑張ろう」とエールを交わしたという。松井氏は安倍氏の政策などを高く評価していると述べ、「日本に必要な人だ。平和安全にかかわる法制に信念をもっている。回復を祈っている」と話した。