江戸歌舞伎の大名跡、十三代目市川團十郎白猿(だんじゅうろうはくえん)を襲名する市川海老蔵さん(44)が7日、東京都内で会見し、東京・東銀座の歌舞伎座で11、12両月に行う襲名披露公演の演目を発表した。主な演目は、「勧進帳」や「助六」など。襲名披露公演は当初、2020年5~7月に行われる予定だったが、コロナ禍で延期されていた。
公演はいずれも2部制で、11月(7~28日)の昼の部は「外郎売(ういろううり)」と「勧進帳」。夜の部は「口上」と「助六由縁江戸桜(すけろくゆかりのえどざくら)」。
12月(5~26日)は昼の部が「押戻し」と「毛抜」。夜の部が「口上」と「助六由縁江戸桜」。
海老蔵さんの長男、堀越勸玄(かんげん)君(9)も八代目市川新之助を名乗り、11月に「外郎売」で初舞台を踏み、12月には「毛抜」の粂寺弾正を演じる。
親子で紋付き袴姿で会見に臨んだ海老蔵さんは、「約2年半、延期という形となっておりましたが、襲名披露興行ができる運びと相成りました。(地方公演を含め)約2年の長期にわたる襲名披露興行ですので、歌舞伎がより発展するよう懸命に努力いたします」と襲名の喜びを語った。
勸玄君も、「12月には(家の芸である)歌舞伎十八番の中の『毛抜』の粂寺弾正を、成田屋(團十郎家の屋号)の歴史の中では最年少ではありますが、懸命に勤めさせていただきます」と大役への決意を述べていた。