参院選最終盤も防衛費増、論戦深まらず 各党、物価高対策に軸足

産経ニュース
国会議事堂=東京都千代田区
国会議事堂=東京都千代田区

参院選(10日投開票)が最終盤にさしかかる中、国の最重要課題の一つである安全保障政策の論戦が下火になっている。物価高が続く中、野党各党が有権者の支持を取り込もうと事業者支援や負担軽減策のアピールに躍起な上、岸田文雄首相(自民党総裁)は選挙戦後半に入り、街頭演説で防衛力強化に言及しなくなった。論戦が内向きになりつつある中、有権者がどう審判を下すのか注目される。

「自分の国は自分で守る意志と能力を備えないと日本は守れない」。国民民主党の玉木雄一郎代表は7日、東京駅前で通行人に語りかけた。だが、玉木氏が演説時間の多くを割いたのは経済対策だった。

安保政策に関しては、首相の演説も後退している。選挙戦前半は、年末に改定を予定している国家安保戦略に言及し「国民の命や暮らしを守るための防衛力が十分なのか、しっかり見直していかなければいけない」(6月24日、横浜市内)などと訴えていた。

ところが、先進7カ国首脳会議(G7サミット)など外遊からの帰国後、首相の演説から「防衛」の文言が消えた。政府は「防衛力の抜本的強化」を掲げ、参院選後に具体的議論を始めるが、物価高が止まらない中では「正直、触れにくい話題」(国防族議員)との実情がある。

自民と連立を組む公明党の山口那津男代表も、防衛に関しては6月27日のテレビ番組で「財源は基本的に税。国債は借金で後に残る」と言及したくらいだ。

そうした首相の胸中を見透かすかのように、共産党の志位和夫委員長は同日の記者会見で「『外弁慶』というか、国民に説明せずに外国に軍事費増強を約束している」と批判。社民党の福島瑞穂党首も7月3日、「なぜ財源を言わないのか」と疑義を呈した。

一方、日本維新の会の松井一郎代表は「原子力潜水艦は大きな防衛力の強化になる」(3日の討論番組)と踏み込む。立憲民主党の泉健太代表は「国民目線で他にやるべきことがある」(4日、東京都内)としてシェルター設置推進を提案する。れいわ新選組は公約で「専守防衛と平和外交による周辺国との信頼醸成」を掲げ、NHK党は「核共有や核武装の議論を進める」と主張している。日本の防衛政策は参院選後に転換点を迎えるが、選挙戦の主要争点になったとは言い難い状況だ。

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