対中関税、一部撤廃か 米、100億ドル規模に限定と報道

産経ニュース
バイデン米大統領(AP)
バイデン米大統領(AP)

【ワシントン=塩原永久】米政治サイト、ポリティコは5日、バイデン米政権が中国からの輸入品に課した制裁関税の扱いを、月内にも決定する見通しだと報じた。中国側が求める関税撤廃に一部応じるが、規模は100億ドル(約1兆1500億円)程度と限定的にする案が有力だという。一方、中国製の半導体や蓄電池などを念頭に、新たに制裁関税を課すための調査にも乗り出すとしている。

中国の劉鶴(りゅうかく)副首相は5日のイエレン米財務長官とのオンライン会談で、米国による対中制裁関税の撤廃に「強い関心」を持っていると伝達した。トランプ前米政権が発動した大規模な追加関税の適用に、中国は強く反発してきた。

ポリティコによると、トランプ政権が関税を課した約3700億ドル相当の中国産品のうち、バイデン政権が撤廃に応じる規模は100億ドル程度にとどまる。対象は自転車などの消費者向けの物品を中心に選定される見込みだという。

米国で物価高騰が問題となる中、米政権内では、関税撤廃が輸入物価の引き下げにつながることに、期待する向きもあるようだ。

制裁関税の一部撤廃は、バイデン政権の対中貿易政策の見直しの一環。産業界の要望に応じ、対中制裁関税を免除する手続きも新たに開始するとしている。

ただ、米政府は、半導体をはじめとするハイテク分野を対象に、新たな制裁関税の発動も視野に入れた調査に乗り出すという。

米政府や議会は、中国による「不公正で非市場的な慣行」(イエレン氏)を問題視している。中国側が撤廃を求める関税については「微修正」にとどめ、新たな関税適用に道を開く強硬策も進めることで、国内労働者からの批判を避けたい思惑も見え隠れする。

同サイトによると、こうした対中政策の見直しは米政府内で最終決定されておらず、流動的な部分があるという。

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