井岡一翔、１３日５度目防衛戦　ゴング９日後が恵美夫人の第２子出産予定日「生まれてくる瞬間をチャンピオンとして見守ってあげたい」／ボクシング

プロボクシングのＷＢＯ世界スーパーフライ級王者、井岡一翔（３３）＝志成＝が４日、同級１位のドニー・ニエテス（４０）＝フィリピン＝と対戦する５度目の防衛戦（１３日、大田区総合体育館）へ向けた練習をオンラインで公開した。妻・恵美さんは第２子を妊娠中で、出産予定日は試合の９日後。ベルトを守り、チャンピオンとして誕生を見届ける。

リベンジの時が近づく。ニエテスに敗れてから約３年７カ月。井岡が日々の積み重ねに自信を示した。

「いろんなことを見つめ直して、成長してきて、４階級制覇を達成できた。防衛を重ねてここまできている。自信もある」

ニエテスとは２０１８年の大みそかにマカオで、ともに世界４階級制覇を懸けて対戦。１－２の１２回判定で敗れた。その後、井岡は日本男子初の４階級制覇を果たすなど世界戦５戦を勝ち抜いて、雪辱の機会を手繰り寄せた。

この日は準備運動とシャドーボクシングを公開しただけだが、スパーリングを１００ラウンド以上こなして「かなり良い状態に仕上がっているし、いい準備ができた」と万全を強調。「簡単な試合ではない」と気を引き締めながらも「ＫＯで勝てたらいいと思うし、判定でも差をつけた試合にしたい」と完全決着を誓った。

負けられない理由は他にもある。妻・恵美さんが第２子を妊娠中で、２２日が出産予定日。「かなり気合が入る。生まれてくる瞬間をチャンピオンとして見守ってあげたい」と力を込めた。

ニエテス戦をクリアすれば、他団体王者との王座統一戦を今年の大みそかに闘う可能性が高くなる。リベンジを遂げれば、世界戦通算勝利数は自身の日本選手最多を更新する２０勝。節目の白星で待望の統一戦へと歩を進める。（尾﨑陽介）