大阪に夏の訪れを告げる伝統行事「愛染まつり」が30日、大阪市天王寺区の愛染堂勝鬘(しょうまん)院で始まった。5年ぶりに復活した名物の「宝恵(ほえ)かごパレード」では、ウクライナから避難してきた学生も参加、華やかに街を練り歩き、世界平和を祈願した。
「天神祭」「住吉祭」と並ぶ大阪三大夏祭りの一つだが、近年は新型コロナウイルスなどの影響を受け、規模を縮小して開催。今年は山岡武明住職の呼びかけのもと、同市阿倍野区の清風情報工科学院が受け入れているウクライナ人の女子学生3人も行列に加わり、青色と黄色のウクライナカラーに装飾されたかごに乗り込んだ。
宝恵かごパレードは、この日正午ごろ、天王寺公園前を出発。強い日差しが照りつける中、「愛染さんじゃ、ほーえーかーご」と元気よくかけ声を上げ、浴衣姿の愛染娘らは見物人に笑顔をふりまいていた。
山岡住職は「世界平和をみんなで願う機会になれば」と話していた。