27日の会見で無期限の休養とともに、うつ病とパニック障害を患っていることを明かしたK-1スーパーフェザー級王者の武尊(30)に共感の声や感謝のメッセージが殺到。格闘家仲間からも熱いエールが送られた。
武尊は圧倒的な攻めの攻撃スタイルから「ナチュラル・ボーン・クラッシャー」と呼ばれ、前人未到だったK-1史上初の三階級制覇を成し遂げた格闘技界のスーパースター。今月19日には「世紀の一戦」と大きな注目を集めたキックボクシングイベント「THE MATCH2022」(東京ドーム)でRISE世界フェザー級王者の那須川天心(23)に判定負けした。
武尊は会見で無期限休養の理由として、「腰の分離すべり症」やパニック障害、うつ病など、これまで公表していなかった心身の不調を告白。数年前から精神科に通っていることを明かし、「知らず知らず、自分の心が壊れていると感じていた。これからの人生を考えたとき、治さないとこの後の人生が壊れてしまうと思った」などと述べた。
また、同じように心の病やけがで苦しんでいる多くの人たちのためにも、「病気やけがを克服し、復活する姿を見せることが僕の次の戦い」と復帰を誓っていた。
武尊の告白とメッセージは大きな反響を集めた。ツイッターには、「精神疾患を患いながらリングに立ち続ける。自分を鍛え続ける。どれだけ大変だったんだろう。想像するだけで涙が出る。心を削りながら皆さんに感動を与えてくれた素晴らしい選手。同じくうつを経験した者としても、心からゆっくり休んで欲しいと思う」「弱さを人に見せることができるって素敵なことなんやなと思ったわ。俺も今まで知らず知らずのうちに虚勢張ったり大きく見せようとして結局ぶっ壊れて今こうなってるけど、等身大の自分でやっていけばええんかなと思えた。変にイキらんと素直に生きたい」「自分も分離すべり症が原因だったからわかるけど、“痛さ”というより歩行や立ち上がることすら困難で、ちょっとずつ選手としての自信が削られていくことが一番つらいよね。無理せずゆっくり休んで欲しいなぁ」などと、共感や感謝を伝えるメッセージが相次いだ。