いまだ輝きは消えず 勝新太郎 時代劇の神髄

尽きることなく情熱を注ぎ続けた代表作『座頭市』シリーズ 凝った撮影で時間と予算足りず…関係者の苦労は今も語り草

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勝新といえば、座頭市だ
勝新といえば、座頭市だ

1997年に没するまで、役者、歌手、監督として生きた勝新太郎の代表作といえば、「座頭市」だ。天保年間、盲目の俠客(きょうかく)で居合の達人として関八州で名を知られた市。時にもみ療治をし、時にばくち場で稼ぎながらのひとり旅を続ける市は、さまざまな事件に巻き込まれていく。

原作は子母澤寛の掌編小説。作者が房総地方を訪れた際、地元の古老から江戸時代に侠客・飯岡助五郎と関りのあった座頭の市という人物の逸話を聞き、執筆したものだった。

62年の第1作「座頭市物語」は、飯岡のもとにわらじを脱いだ市が、敵対する笹川一家の助っ人、平手造酒(天知茂)と知り合う。平手との友情とやくざの対立、市は悲しい別れをすることになる。宣伝文句は「盲目の魔剣と薄命の剣豪 宿命の対決」で、市の居合は「魔剣」扱いだが、病の平手を気遣い、斃(たお)れた彼に自分の羽織をそっとかけるなど、殺陣だけでなく、その人間味も心に残る。

名場面は数多い。67年公開の「座頭市血煙り街道」では、役儀のため、逃げる親子の父を斬るというすご腕の赤塚多十郎(近衛十四郎)の前に市が立ちはだかる。「女子供とて容赦はせん」という赤塚に怒った市は、「侍なんて勝手なもんだ」と仕込みづえを抜く。

雪の中、強力なグリップを生かして豪快に剣を振るう近衛にむしゃぶりつく勝。緊迫の対決に観客は手に汗を握った。

映画は29作製作され、テレビでも100作が放映されている。ドラマ「座頭市物語」(フジテレビ系)の23話「心中あいや節」は、勝が見込んで京都に連れてきた新人、松平健のデビュー作となった。

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