山形・宮城両県にまたがる蔵王連峰で関西電力が計画する陸上風力発電の建設事業を巡り、蔵王温泉観光協会(山形市)は27日、臨時総会を開き、事業に反対する決議を全会一致で採決した。決議文を山形市長などに提出した。
蔵王連峰は景勝地や温泉で知られる。蔵王温泉観光協会の伊藤八右衛門会長は、「壊れた自然は戻らない。風力発電事業は自然景観を壊す」と事業の中止を訴えた。一方、関電は「意見を真摯(しんし)に受け止めながら、地域住民や関係行政機関と対話をしていきたい」と話した。
関電はこの日、蔵王温泉地区の住民を対象に説明会を開催。風力発電建設の景観への影響などを巡り質疑を交わした。