今年1月から放送中のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(日曜後8・0)の脚本を担当する脚本・演出家、三谷幸喜氏(60)が、26日に放送された第25回を前にオンラインで会見。7月から本格的に物語が後半に入るのを前に、出演者との交流や執筆の秘話を明かした。
鎌倉幕府の将軍(鎌倉殿=かまくらどの)を裏であやつる家臣たちの内部抗争をユーモアを交えて描く同作。前半のクライマックスに近づく第25回では、初代将軍・源頼朝が突然、気を失って落馬し近づく死を予感させた。このシーンは鎌倉時代を描いた1979年放送の大河「草燃える」でも登場。当時高校生だった三谷少年は「頼朝の(家臣や家族ら)周囲はどう思ったんだろう」と考えたといい、それを今回、映像化したという。
頼朝を演じる大泉洋(49)は三谷氏にとって、映画「清須会議」(2013年公開)や舞台など自らの作品の常連で気心の知れた仲。権力を振りかざし、非情な上に女好きの頼朝にSNS上では毛嫌いする声も多いが、「大泉の魅力と力量を信頼している。(肖像画と)顔も似てきた。彼の他に頼朝を演じられる俳優はいるだろうか」と語り、全幅の信頼を寄せているようだ。ただ、謎の僧侶、文覚(もんがく=架空の人物)の役で出演する市川猿之助(46)の怪演ぶりを絶賛するメールを先日、大泉に送ったところ、「俺に言うな」と嫉妬されたことを暴露。「そのあと、『頼朝役で日本中に嫌われても、僕は君のことが好きだ』とメールしたら、『お前のせいだ』と返ってきた」と笑わせた。